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マッサージについて

セラピストの役割

多面的役割

今日は、先日の投稿「鎮痛とマッサージセラピーの関係」の最後に触れた《セラピストがクライアントへ果たす役割》についてです。

お伝えしたいことはこのポイント・・・

私たちは、その時・その時に応じた身体の使い方で動き、感じ、考え、思う・・・そのような日々の生活での絶え間ない活動には、多様な背景があります。
【心理的、社会的、主観的、生理学的、神経学的・・・】
そのため、セラピストが求められる役割は、いかに多面的な視点からクライアントを観・診、それらから得られる情報を統合することで「その人」に必要な効果的なセラピーを行うことにあります。

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私たちは日々動き・考え・思い・感じて生きています。それはそれは多岐にわたる様々な外からの刺激を、肉体=「身体」で受け止め、そして「心」で受け止め、傷付きもし、痛みを感じ、試行錯誤し、また行動に移す・・というように。

 

例えば、同じように仕事に追われる毎日を過ごしているCさんとDさん

責任ある仕事を任されそのプレッシャーにどうにか耐えて頑張っています。たまに、上司からの叱責で凹んだり、部下からの相談で頭を悩ますこともあります。ちょっと逃げ出したくなってくる気持ちもあったりもしながら・・・。「頑張ろう!」と仕事に取り組んでいます。

Cさん(ここで辞めても、転職活動も大変だろうし・・・どうにか頑張るか・・肩も凝るし、胃が痛いけど・・・)

Dさん(けど、ここで頑張っておけば、転職しても活きてくるはず!力がみなぎるぜ〜 )

現実には全く同じような状況下でおられる方はまずいないとは思いますが、これまでの経験で解りやすく例えました。

例えば、CさんとDさんのように、物事の主観的な捉え方が違ってくるだけで、身体が感じる反応が違ってくることもあります。
身体を物理的に動かすと、もちろん疲れます。が、様々なストレスや心労なども身体を疲れさせ、痛める原因にもなります。

これまでの人生でどんな経験をされてきたかによっても、状況の捉え方が変わりストレスに感じるか、そうでないかも変わるかもしれません。

もともと身体が弱く、ハードな仕事に堪えるだけの体力がない場合は、身体への負担はもちろん、そこからくる精神的なプレッシャーや辛さもでてくるかもしれません。

もともと一人で専門分野に取り組む方が得意な人が、チームで仕事を切り盛りしていくような人間関係をうまく作れないことにストレスを感じることもあるでしょう。

ざっと想像してみても、人が持つバックグラウンドはとても複雑で多様です。例えのように同じような状況においても、人それぞれの対応・反応・経験・感じ方は変わってきます。

多面的な視野・視点からクライアントを観察する事をセラピストが求められるのは、この理由からです。

もし、そこで生まれるストレスや疲れ、身体の痛みの原因があれば、それが何処にあるのかを一つ一つ丁寧に探していく必要があります。

 

 

このように、何気ない日常生活・・・これまで歩んできた「私の歴史」が、今抱えている「痛み」や「コリ」「緊張」を癒していく、最も大事な解決方法を知っている訳です。

それは容易に見つけられる時もあれば、複雑で、どれか?と特定するのは時には時間がかかることもあります。

セラピストの仕事は、その紐解きをお手伝いするサポート役であり、多面的な視点で「私」を観察し、診、凝り固まった部分を癒すヒントを見つける役割を担っているのです。

原因が何処かを理解して、施術を行うことは、理解せずに行うそれよりも、ずっとクライアントには効果的です。

 

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鎮痛とマッサージセラピーの関係

今日は「痛み」とマッサージセラピーとの関係について
(このテーマについては昨年から書きたかったのですが、ようやくです!)

お伝えしたいことは・・・
マッサージセラピーが痛みを緩和する役割を持つ点において、マッサージセラピーの有効性が学術的な研究・分析をされ、エビデンスに基づき評価されたという点

 

マッサージセラピー(他補完療法)が鎮痛に非常に有効であるのはご承知の通り。実際に、スポーツをしたり、仕事からくる肩こり・腰痛などでマッサージやセラピーを受け痛みが楽になった経験がある方も多いと思います。

しかしながら、実はこれまで、マッサージセラピーが痛みを緩和するのに有効に働くなどの”治療効果の本質”を学術的に研究を行い、エビデンスを含めた評価など、詳しく解説されることがありませんでした。

 

え!?そうだったの!?

・・・そうなんです。

 

昨年2016年、オンライン学術誌「Pain Medicine」により、Samueli Institute とMassage Therapy Foundationの共同サポート、American Massage Therapy Foundationの財政援助で行われた「痛みに関するマッサージセラピー研究」のメタアナリシスが公開されました。

この結果について、

Samueli Instituteのメタアナリシスは、マッサージセラピーが優位に痛みを和らげて、不安を軽減して、痛みを抱える母集団の健康に関連する生活の質の測定基準を改善させると報告した。実際のマッサージ群とプラセボ群を比較して、マッサージセラピーは隠すの病状、痛みの軽減と気分の向上に推奨される

Samueli Instituteのメタアナリシスが画期的な理由の1つは、マッサージには多面的で複雑なメカニズムの不確定性があるにもかかわらず、評価した幅広い範囲の研究が信頼できる共通因子を明かし、測定可能な結果を示したことである。
(鎮痛に対するマッサージセラピーの有効性を研究で確認:Tim Herbert)

と報告されていました。

この記事は、私にとって貴重で心踊る内容でした。

 

なぜか?

考えてみてください。私たちが持つ多様な背景【心理的、社会的、主観的、生理学的、神経学的】。それらが、痛みの原因になった時、また追求される点も、多次元的に見ていく必要があります。(多くのクライアントと接しているとよく分かるります。)

そうなると、研究する対象が多岐に渡ることは確かです。当然費用もかかります。これまでは、それぞれの背景の個々の分野では、有効な研究結果が得られているのにもかかわらず統合的な研究が行われていなかったことから、実際に研究が行われ、結果が報告されたことは、大変貴重なことなのです。

 

要因が多岐にわたるって!?!?

例えば、同じ、全身の倦怠感や肩首の痛みを持っているクライアント:Aさん、Bさん

Aさんは長時間オフィスに座りPC作業をしています。
Bさんは外回りの営業で、重いカバンをいつも持ち歩いています。

もしかすると、Aさんはさらに社内での人間関係がうまくいっていないストレスがあるかもしれません。もしくは、厳しい上司がすぐそばに座しているのかもしれません。

もしかすると、Bさんは外出時と建物の中との温度差が激しい時期にはもっと疲れが大きいかもしれません。

「痛み」の原因となるものが、その人、その人によって複雑に影響しあい、結果身体の不具合=「痛み」として体は認識します。

同じ痛みや不具合を訴えていても、それは本人の主観的観察によるものであり、その原因となるかもしれない背景は似ている場合もありますが、全く違う場合も多々あるのです。

多面的な視点で観察し、その背景(原因)を探り、その原因を取り除くサポートをするのがマッサージセラピストの力量といいますか、本領発揮の部分でもあります。

 

マッサージセラピーが痛みの軽減に役立つことは、昔から知られそれ故、多くの国で実践され人々に愛されてきました。
(なので、別にいいやん!と思う方もおられるかもですが・・・(笑
これまで、「痛みの原因であるかもしれない一つの分野」から、その有効性が確認され報告されていたことが、「マッサージセラピーや他、補完療法」が多面的で複雑ながら、研究が統合的にされ、しかも有効な結果を示したこと

《評価した幅広い範囲の研究が信頼できる共通因子を明かし、測定可能な結果を示したこと》

が、とても興奮する部分なのです。

そしてそのことで、今まで以上にマッサージセラピストが果たす多様な役割を実感したのであります。これも大きなポイントです!
(次回につづきます・・・)

 

この報告記事はこちら
鎮痛に対するマッサージセラピーの有効性を研究で確認:Tim Herbert
2016.10.07

 

そのような素晴らしい役割を果たせるセラピストを目指しませんか?

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*講座についての詳細・Q&A の記事はこちらから
2015年09月25日 統合ボディトリートメント講座のご案内1【概要】
2015年09月26日 統合ボディトリートメント講座のご案内【ゴール】